呻吟語 / 内篇・談道・淡裡に天真を見る
心於淡裡見天真,嚼破後許多滋味;學向淵中尋理趣,湧出來無限波瀾。
新字:心於淡裡見天真,嚼破後許多滋味;学向淵中尋理趣,湧出来無限波瀾。
書き下し
心は淡裡に天真を見る、嚼み破りて後に許多の滋味あり。學は淵中に向かひて理趣を尋ぬ、湧き出で來たりて無限の波瀾あり。
現代語訳
心はあっさりした中に生まれたままの真実を見ます。噛み破った後に、多くの味わいがあります。学問は深い淵の中に理の趣を尋ねます。湧き出てくれば、限りない波が立ちます。
解説
淡いものと深いものを対にして、どちらも噛み破り、掘り下げた後に豊かさが来ると言います。最初のひと口が薄いから捨てるのでは、味にたどり着けません。学問も同じで、淵の底まで行って初めて波が湧く。すぐに手応えがあるものを選びがちな私たちに、手応えは後から来るものだと告げる一段です。淡と深という、この書の好む二語が並んでいます。
この章句が説くこと
淡深淵味わい学問忍耐
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