呻吟語 / 内篇・談道・道は寧靜に凝る
豪放之心非道之所棲也,是故道凝於寧靜。
新字:豪放之心非道之所棲也,是故道凝於寧静。
書き下し
豪放の心は道の棲む所に非ざるなり。是の故に道は寧靜に凝る。
現代語訳
豪快で奔放な心は、道の住み着く場所ではありません。だから道は、静かに安らいだ所で固まります。
解説
豪放さは人に好かれ、頼もしく見えます。しかし呂坤は、そこには道が住まないと言い切ります。前に出てきた、冷えていなければ固まらないという一句と同じ主張の言い換えです。勢いのある人が大きな仕事をするのは確かですが、勢いだけでは何も固まらない。棲むという語と凝るという語を使い分けている点にも、住みつく場所と固まる条件を分けて見る目が現れています。
この章句が説くこと
豪放寧静道静けさ定着
関連する章句
-
老子 第1章道たる可く道も、常の道に非ず。名たる可く名づくるも、常の名に非ず。名無くして天地の始まり、名有りて萬物の母。故に常に欲無くして以てその妙を観、常に欲有りて以てその窮を観。此二つは、同じく出でて異なる名、同じく之を玄と謂う。玄の又玄、衆妙の門なり。
-
孫子・始計篇道とは、民をして上と意を同じくし、之と死す可く、之と生く可くして、危きを畏れざらしむるなり。
-
論語・公冶長篇子曰く、「道行われず、桴に乗りて海に浮かばん。我に従わん者は、其れ由か。」子路之を聞きて喜ぶ。子曰く、「由や、勇を好むこと我に過ぎたり。材を取る所無し。」
-
孫子・形篇善く兵を用うる者は、道を修めて法を保つ。故に能く勝敗の政を為す。
-
論語・微子篇柳下恵、士師と為り、三たび黜けらる。人曰く、「子未だ以て去る可からざるか。」曰く、「道を直くして人に事うれば、焉くに往くとして三たび黜けられざらん。道を枉げて人に事うれば、何ぞ必ずしも父母の邦を去らん。」
-
うひ山ぶみ・第二十一段そもそも此道は、天照大御神の道にして、天皇の天下をしろしめす道、四海万国にゆきわたりたる、まことの道なるが、ひとり皇国に伝はれるを、其道は、いかなるさまの道ぞといふに、