呻吟語 / 内篇・談道・學問空疏なるを心窮と謂ふ
百姓凍餒謂之國窮,妻子困乏謂之家窮,氣血虛弱謂之身窮,學問空疏謂之心窮。
新字:百姓凍餒謂之国窮,妻子困乏謂之家窮,気血虚弱謂之身窮,学問空疏謂之心窮。
書き下し
百姓凍餒するを之れ國窮と謂ひ、妻子困乏するを之れ家窮と謂ひ、氣血虛弱なるを之れ身窮と謂ひ、學問空疏なるを之れ心窮と謂ふ。
現代語訳
民が凍え飢えるのを国が貧しいと言い、妻子が困り果てるのを家が貧しいと言い、気血が弱っているのを身が貧しいと言い、学問が空っぽで粗いのを心が貧しいと言います。
解説
貧しさという言葉を、国、家、身、心の四つに広げます。目を引くのは最後で、学問が空疎であることを心の貧困と呼びました。財布の中身ではなく、中身の充実で測るという発想です。しかも四つを並べることで、心の貧困も飢えや病と同じ実在の窮乏だと位置づけられます。忙しさを理由に学びを後回しにする人に、それは飢えを放置しているのと同じだと告げる一段です。
この章句が説くこと
貧困学問国家身心
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