呻吟語 / 内篇・談道・後儒說きて玄冥たり
道理甚明、甚淺、甚易,只被後儒到今說底玄冥,只似真禪,如何使俗學不一切抵毀而盡叛之!
新字:道理甚明、甚浅、甚易,只被後儒到今説底玄冥,只似真禅,如何使俗学不一切抵毀而尽叛之!
書き下し
道理は甚だ明らか、甚だ淺く、甚だ易し。只だ後儒に被りて今に到るまで說きて玄冥たり、只だ真禪に似たり。如何ぞ俗學をして一切抵毀して盡く之に叛かざらしめん。
現代語訳
道理はとても明らかで、とても浅く、とても易しいものです。ただ後の儒者たちによって、今に至るまで暗く奥深く説かれ、まるで本物の禅のようになってしまいました。これでは世間の学ぶ者が、すべてけなして背いてしまうのも当たり前ではないでしょうか。
解説
学問が人から離れていく理由を、学ぶ側ではなく説く側に帰します。道理はもともと易しいのに、注釈が積もって禅問答のようになった。だから人が離れるのは当然だ、と。反発する人を責めず、離れさせた側に原因を置く姿勢は、鬼言を批判した段からずっと一貫しています。学問の敷居を下げよという要求です。人が離れたときは、まず説く側を疑えということです。
この章句が説くこと
学問難解注釈敷居平明
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