呻吟語 / 内篇・談道・利刃もて木綿を斲る
利刃斲木綿,迅炮擊風幟,必無害矣。
新字:利刃斲木綿,迅炮撃風幟,必無害矣。
書き下し
利刃もて木綿を斲り、迅炮もて風幟を擊つ。必ず害無からん。
現代語訳
よく切れる刃で綿を切り、速い砲で風にはためく旗を撃つ。これなら傷つくことはありません。
解説
わずか十数字の一段です。鋭い刃も柔らかい綿は切り裂けず、勢いよく撃っても風になびく旗は破れない。剛が柔に効かないという老子以来の主題を、二つの具体像だけで置いています。強く出る相手にどう当たるかを考えるとき、力の大きさではなく受け方の柔らかさが身を守るという読み方もできます。理屈を書かずに像だけを残すのが、この書の短い段の作り方です。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
剛柔受け方防御柔軟力
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『省諐録』第25条射に禮射・武射の別有り。然れども其の初めや、專ら防禦の爲に設く。防禦の事は、蓋し男子立身の第一義なり。故に其の生まるるや、桑弧蓬矢もて、以て天地四方に射し、然る後に敢へて穀を用ふ。亦第一義を示すなり。銃礮興りてより、弓矢長兵、皆其の利たるを失ふ。男子今の世に生まれて、銃礮を知らざる、其れ可ならんや。其の初めて生まるるに於いても、亦宜しく礮を以て弧矢に換へ、上下四方に發して、以て其の有事とする所に志すべし。
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