呻吟語 / 内篇・談道・玄言は道の以て為す無き者
罕譬而喻者,至言也;譬而喻者,微言也;譬而不喻者,玄言也。玄言者,道之無以為者也。不理會玄言,不害其為聖人。
新字:罕譬而喩者,至言也;譬而喩者,微言也;譬而不喩者,玄言也。玄言者,道之無以為者也。不理会玄言,不害其為聖人。
書き下し
譬ふること罕にして喻る者は、至言なり。譬へて喻る者は、微言なり。譬へて喻らざる者は、玄言なり。玄言なる者は、道の以て為す無き者なり。玄言を理會せざるも、其の聖人爲るを害せず。
現代語訳
たとえをほとんど使わずに分からせるのが最上の言葉です。たとえを使って分からせるのが、細やかな言葉です。たとえを使ってもなお分からせられないのが、玄妙な言葉です。玄妙な言葉というのは、道の中でも役に立たない部分です。玄妙な言葉が分からなくても、聖人になるのに差し支えはありません。
解説
言葉を三段に格付けして、難解さを最下位に置きます。たとえ話すら要らずに通じるのが最上で、たとえても通じないものは、深いのではなく使えないのだという判定です。最後の一行が痛烈で、難しい議論が分からなくても聖人になれる、と言い切ります。分からない話を前に自分を責めてきた人には、肩の荷が下りる一段でしょう。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
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