呻吟語 / 内篇・談道・人一生道を聞かざるは、真に憐れむ可し
人一生不聞道 ,真是可憐!
書き下し
人一生道を聞かざるは、真に憐れむ可し。
現代語訳
人が一生のあいだ道を聞かないのは、まことに憐れむべきことです。
解説
わずか十三字の嘆きです。論語の、朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり、を裏返した形になっています。あちらが一度でも聞ければよいと言うのに対し、こちらは一度も聞かずに終わる人生を憐れむ。責める調子ではなく憐れむと言うところに、この書の構えが出ています。短いだけに、読む側が自分に当てはめやすい一句です。一生を費やして何も聞かないことがありうる、という前提が置かれています。

人生を、一行の式にしてみた。
志×積×時×憤÷(1+執)+命。古典から導いた式『人生の方程式』と、二十四の悩みに古典が答える『人生の教科書』(PDF)、師導の全機能1か月がセットで700円です。
本の中身を見るこの章句が説くこと
聞道一生憐嘆短句
関連する章句
-
『呻吟語』内篇・修身・死して聞こゆる無きを悲しむ可し貧は羞づるに足らず、羞づ可きは是れ貧にして志無きなり。賤は惡むに足らず、惡む可きは是れ賤にして能無きなり。老は歎ずるに足らず、歎ず可きは是れ老いて虛しく生くるなり。死は悲しむに足らず、悲しむ可きは是れ死して聞こゆる無きなり。
-
『呻吟語』外篇・聖賢・哀しむ可きのみ哀しむ可きのみ。
-
『呻吟語』外篇・詞章・文に因りて道を見る古人に無益の文章無し。其の道を明らかにするや形して言と為らざるを得ず。其の言を發するや成して文と為らざるを得ず。所謂文に因りて道を見る者なり。其の文の古今工拙は論ずる無し。
-
論語・里仁篇子曰わく、朝に道を聞かば、夕べに死すとも可なり。
-
『呻吟語』外篇・品藻・惜しいかな錯りて一生を活く一個の俗念頭、一雙の俗眼目、一口の俗話說ならば、聰明才辯に任教すとも、惜しいかな錯りて一生を活くるなり。
-
『呻吟語』内篇・談道・道は己を損するより要なるは莫し道は己を損するより要なるは莫く、學は偏を矯むるより急なるは莫し。