呻吟語 / 内篇・談道・氣は形を用ひ、形盡くれども氣盡きず
氣用形,形盡而氣不盡;火用薪,薪盡而火不盡。故天地惟無能用有,五行惟火為氣,其四者皆形也。
新字:気用形,形尽而気不尽;火用薪,薪尽而火不尽。故天地惟無能用有,五行惟火為気,其四者皆形也。
書き下し
氣は形を用ふ、形盡くれども氣盡きず。火は薪を用ふ、薪盡くれども火盡きず。故に天地は惟だ無のみ能く有を用ふ。五行は惟だ火のみ氣と為す、其の四つの者は皆形なり。
現代語訳
気は形を用いますが、形が尽きても気は尽きません。火は薪を用いますが、薪が尽きても火は尽きません。ですから天地では、ただ無だけが有を用いることができます。五行のうち火だけが気であって、その他の四つはみな形です。
解説
気と形の関係が、火と薪で説明されます。薪は燃え尽きても火という働き自体は尽きない。だから無が有を用いるのだ、と。前に置かれた、形を持たない火だけが用が尽きない、という一段と同じ議論が、ここでは尽きるかどうかの観点から言い直されています。個体の終わりと働きの持続を分ける見方です。尽きるものと尽きないものを取り違えないための、短い目印になっています。
この章句が説くこと
気形薪火無有五行持続
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