呻吟語 / 内篇・倫理・門戶高きこと一尺、氣燄低きこと一丈
示兒云:「門戶高一尺,氣燄低一丈。華山只讓天,不怕沒人上。」
新字:示児云:「門戸高一尺,気燄低一丈。華山只譲天,不怕没人上。」
書き下し
兒に示して云ふ、「門戶高きこと一尺なれば、氣燄低きこと一丈。華山は只だ天に讓る、人の上る無きを怕れず」と。
現代語訳
子に示して言いました。門構えが一尺高くなれば、その分だけ勢いの炎は一丈低くせよ。華山はただ天に譲るだけだが、登る人がいなくなるのを恐れはしない。
解説
子への戒めが二句の対で示されます。前半は、家格が上がるほど威勢は下げよ、という比率の教え。一尺に対して一丈という十倍の差が、控えるべき度合いを表しています。後半は華山のたとえで、天にだけ譲って他には譲らない高さがあっても、人が寄ってこないことを心配しないと言う。低く構えることと、高さを保つことが両立しています。
この章句が説くこと
示児門戸気炎比率華山
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