呻吟語 / 内篇・存心・沒足の池中に隱潭有り
試心石上即平地,沒足池中有隱潭。
新字:試心石上即平地,没足池中有隠潭。
書き下し
試心石の上は即ち平地なり、沒足の池中に隱潭有り。
現代語訳
心を試すという険しい岩の上も、そのまま平らな地です。足が沈むほどの浅い池の中に、隠れた深みがあります。
解説
危ないと思う場所と安全だと思う場所が、二句で入れ替えられます。試心石は足がすくむような岩ですが、心が定まっていればただの平地です。一方、足首までの池には隠れた深みがある。警戒すべき場所を見誤るなという指摘で、大きな危機より日常の油断が怖いという、よくある経験を十六字に畳み込んでいます。足がすくむ場所では誰でも気をつけるので、そこはかえって安全なのです。
この章句が説くこと
試心石平地浅池隠潭油断
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