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呻吟語 / 内篇・存心・進退の間に審らかにするのみ

欲,只是有進氣無退氣;理,只是有退氣無進氣。善學者,審於進退之間而已。

新字:欲,只是有進気無退気;理,只是有退気無進気。善学者,審於進退之間而已。

書き下し

欲は、只だ是れ進む氣有りて退く氣無し。理は、只だ是れ退く氣有りて進む氣無し。善く學ぶ者は、進退の間に審らかにするのみ。

現代語訳

欲には、進む気ばかりあって退く気がありません。理には、退く気ばかりあって進む気がありません。よく学ぶ者は、進むか退くかのあいだをはっきり見分けるだけです。

解説

欲と理が、進退という一つの物差しで見分けられます。欲は前へ出たがり、理は引きたがる。だからどちらへ動きたいかを見れば、どちらが働いているかが分かる、と。善悪の内容ではなく方向で判別するので、その場で使える簡便な検査になります。よく学ぶ者はこの見分けだけをする、と言い切るのも潔い一段です。欲を悪と決めつけずに、動く向きだけで見分けるところが実際的です。
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この章句が説くこと

欲理進退判別方向

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