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呻吟語 / 内篇・存心・惡を惡むこと太だ嚴なるは、便ち是れ一惡

惡惡太嚴,便是一惡;樂善甚亟,便是一善。

新字:悪悪太厳,便是一悪;楽善甚亟,便是一善。

書き下し

惡を惡むこと太だ嚴なるは、便ち是れ一惡なり。善を樂しむこと甚だ亟なるは、便ち是れ一善なり。

現代語訳

悪を憎むことがあまりに厳しすぎるのは、それ自体が一つの悪です。善を楽しむことがまことに切なるのは、それ自体が一つの善です。

解説

悪を憎む心が、度を越せば悪になると言われます。正義の側に立っているつもりの厳しさが、そのまま一つの悪として数えられるわけです。そして対句の後半で、善を楽しむ切なさは一つの善だと置かれる。憎むことと楽しむこと、向きの違う二つの感情が並べられ、憎悪の側には度があり、喜びの側には度がないという非対称が示されています。

この章句が説くこと

悪悪厳しさ楽善非対称

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