呻吟語 / 内篇・存心・只だ輕薄の心を脫し盡くせば、便ち天德に達す可し
只脫盡輕薄心,便可達天德。漢唐以下儒者,脫盡此二字,不多人。
新字:只脫尽軽薄心,便可達天徳。漢唐以下儒者,脫尽此二字,不多人。
書き下し
只だ輕薄の心を脫し盡くせば、便ち天德に達す可し。漢唐以下の儒者、此の二字を脫し盡くす者、多くは人あらず。
現代語訳
ただ軽薄な心を脱ぎ捨て尽くせば、それだけで天の徳に達することができます。漢や唐より後の儒者で、この二字を脱ぎ捨て尽くした者は、多くはありません。
解説
天の徳に達する条件が一つだけ挙げられます。軽薄を脱ぎ捨てること。それだけでよいと言い切ったうえで、しかし千年のあいだにそれを果たした儒者は多くない、と続きます。条件が一つで簡単に見えるのに、実際にはほとんど誰も達していないという落差が効いています。軽薄さは些細な欠点に見えて、抜くのが最も難しいという見立てです。
この章句が説くこと
軽薄脱却天徳稀少難易
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