呻吟語 / 内篇・存心・君子は意を得て憂へ、喜に逢ひて懼る
殃咎之來,未有不始於快心者,故君子得意而憂,逢喜而懼。
新字:殃咎之来,未有不始於快心者,故君子得意而憂,逢喜而懼。
書き下し
殃咎の來たる、未だ心を快くするに始まらざる者有らず。故に君子は意を得て憂へ、喜に逢ひて懼る。
現代語訳
災いや咎めがやってくるのに、気持ちよくなることから始まらなかった例はありません。ですから君子は、思い通りになったときに憂え、喜ばしいことに出会ったときに恐れます。
解説
災いの起点が特定されます。必ず気持ちよくなったところから始まる、と。順調なときこそ危ないという教えは珍しくありませんが、ここでは快の一点に原因が絞られているのが特徴です。そして反応が示されます。思い通りになったら憂え、喜びに出会ったら恐れる。慶事に水を差すのではなく、そこが分岐だと知って構える姿勢です。
この章句が説くこと
快心殃咎起点順境警戒
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