呻吟語 / 内篇・存心・君子は天を畏れて人を畏れず
君子畏天不畏人,畏名教不畏刑罰,畏不義不畏不利,畏徒生不畏捨生。
書き下し
君子は天を畏れて人を畏れず。名教を畏れて刑罰を畏れず。不義を畏れて不利を畏れず。徒生を畏れて生を捨つるを畏れず。
現代語訳
君子は天を恐れて人を恐れません。道の教えを恐れて刑罰を恐れません。不義を恐れて不利を恐れません。むだに生きることを恐れて、命を捨てることを恐れません。
解説
恐れる対象が四組で入れ替えられます。人ではなく天、刑罰ではなく教え、不利ではなく不義、そして死ではなくむだに生きること。四つとも、外から与えられる罰ではなく自分の中の基準を恐れるという形で揃っています。最後の一組がとりわけ重い。死を恐れるより、意味なく生きることを恐れる、と。恐れの向きを変えることで行動の自由が生まれる構造です。
この章句が説くこと
畏天名教不義徒生
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