呻吟語 / 内篇・存心・決して人に從ひて然諾す可からず
此心果有不可昧之真知,不可強之定見,雖斷舌可也,決不可從人然諾。
新字:此心果有不可昧之真知,不可強之定見,雖断舌可也,決不可従人然諾。
書き下し
此の心に果たして昧ます可からざるの真知有り、強ふ可からざるの定見有らば、舌を斷つと雖も可なり、決して人に從ひて然諾す可からず。
現代語訳
この心にどうしてもくらませない本当の知があり、曲げられない定まった見識があるなら、舌を切られてもかまいません。決して人に従って承知してはなりません。
解説
譲れない一線の守り方が示されます。条件は二つで、くらませない本当の知があること、曲げられない定まった見識があること。この二つが揃っていれば、舌を切られても承知するな、と。逆に言えば、この二つが無いのに突っぱねるのは頑固にすぎません。守るべきものを限定したうえで、そこだけは絶対に譲らないという、線の引き方の一段です。
この章句が説くこと
真知定見譲歩一線独立
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