呻吟語 / 内篇・性命・宋儒の孟子に功有るは
宋儒有功於孟子,只是補出個氣質之性來,省多少口脗!
新字:宋儒有功於孟子,只是補出個気質之性来,省多少口脗!
書き下し
宋儒の孟子に功有るは、只だ是れ個の氣質の性を補ひ出だし來たりて、多少の口脗を省くのみ。
現代語訳
宋の儒者が孟子に対して功績があったのは、ただ気質の性というものを補い出したことだけで、それによってどれほど多くの言い争いを省けたことでしょう。
解説
宋学の功績が一点に絞られます。気質の性という概念を補ったこと、それだけだ、と。厳しい評価に見えますが、続く一句が値打ちを示します。おかげでどれほど多くの言い争いが省けたか、と。概念を一つ足すことで無用な論争が消えるという評価の仕方で、学説の値打ちを議論の節約で測っています。前の長い一段で自ら二本立てを立てた直後に置かれているのも効いています。
この章句が説くこと
宋儒気質概念節約論争
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