呻吟語 / 内篇・性命・一なれば性を見、兩なれば情を生ず
一則見性,兩則生情。人未有偶而能靜者,物未有偶而無聲者。
新字:一則見性,両則生情。人未有偶而能静者,物未有偶而無声者。
書き下し
一なれば則ち性を見、兩なれば則ち情を生ず。人未だ偶ありて能く靜なる者有らず、物未だ偶ありて聲無き者有らず。
現代語訳
一つであれば本性が現れ、二つになれば情が生まれます。人は相手があって静かでいられた例がなく、物は対になって音がしなかった例がありません。
解説
一と二の違いで性と情が分けられます。一人でいるときに現れるのが本性、相手ができたときに生まれるのが情だ、と。そして証拠が二つ挙げられます。人は相手がいれば必ず心が動き、物は二つぶつかれば必ず音が出る。人の心の動きを物理の現象と同じ列に置く見方で、感情を責めるのではなく、二つあれば必ず起きるものとして淡々と扱っています。
この章句が説くこと
一両性情関係音必然
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