呻吟語 / 内篇・性命・氣に終盡の時無し
氣,無終盡之時;形,無不毀之理。
新字:気,無終尽之時;形,無不毀之理。
書き下し
氣には、終盡の時無し。形には、毀れざるの理無し。
現代語訳
気には、尽きてしまうときがありません。形には、壊れないという道理がありません。
解説
わずか十六字で、気と形の性質が正反対に置かれます。気は尽きず、形は必ず壊れる。物としての体は滅びるが、その素である気は世界からなくならないという自然観です。個体の死を消滅ではなく形の解体として見る見方で、前の段の臨終の話とつながっています。短い一句ですが、呻吟語の世界の土台がここに置かれています。たった二句で世界観を置いてしまう、この書の書きぶりがよく出た一段です。
この章句が説くこと
気形不滅解体自然観
関連する章句
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『呻吟語』外篇・天地・形は氣の橐囊なり形なる者は、氣の橐囊なり。氣なる者は、形の線索なり。形無ければ、則ち氣憑籍して以て生ずる所無し。氣無ければ、則ち形鼓舞して以て生を為す所無し。形は須臾も氣無かる可からず。氣は形無ければ則ち萬古依然として宇宙の間に在るなり。
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『呻吟語』内篇・談道・氣は形を用ひ、形盡くれども氣盡きず氣は形を用ふ、形盡くれども氣盡きず。火は薪を用ふ、薪盡くれども火盡きず。故に天地は惟だ無のみ能く有を用ふ。五行は惟だ火のみ氣と為す、其の四つの者は皆形なり。
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『呻吟語』外篇・天地・無氣則不存、無形則不住天地萬物は只だ是れ一氣の聚散のみ、更に別個無し。形なる者は、氣の附きて以て凝結と為る所なり。氣なる者は、形の托して以て運動と為る所なり。氣無ければ則ち形存せず、形無ければ則ち氣住まらず。
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『呻吟語』内篇・談道・無形の氣有るも、無氣の形無し氣は、形の精華なり。形は、氣の渣滓なり。故に形中に氣有り、氣無くんば則ち形生ぜず。氣中に形無し、形有らば則ち氣載せず。故に無形の氣有るも、無氣の形無し。星隕ちて石と為るは、先づ形に感ずればなり。
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『呻吟語』外篇・天地・形は氣より生ず形は氣より生ず。氣化沒有底ならば、天地定然として沒有ならん。天地沒有底ならば、萬物定然として沒有ならん。
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『呻吟語』外篇・天地・一息の停まる無し氣化は一息の停まる無し。進に屬せざれば、就ち退に屬す。動植の物も其の氣機亦た一息の停まる無し。生に屬せざれば、就ち死に屬す。再び進まず退かずして止まるの理無し。