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史記 / 南越列伝

乃乘黃屋左纛,稱制,與中國侔。

新字:乃乗黄屋左纛,称制,与中国侔。

書き下し

乃ち黄屋左纛に乗り、制と称し、中国と侔し。

現代語訳

そこで(趙佗は)黄色の絹の屋根に左側に旄牛の尾の旗を立てた天子の車に乗り、自らの命令を「制」と称して、中国の皇帝と肩を並べた。

解説

短い一文ですが、南越と漢の関係が大きく変わった瞬間を記しています。劉邦の死後、呂后が南越との鉄器などの交易を禁じると、趙佗は反発して自ら南越武帝と称しました。黄色の屋根の車に左の纛旗を立てるのは天子だけに許された乗り物で、「制」は皇帝の命令を指す言葉です。つまり趙佗は、儀礼の面で漢の皇帝と完全に対等であることを内外に示したのです。この後、文帝が再び陸賈を送って説得し、趙佗は帝号を取り下げて臣下の礼をとることになります。形式や肩書き、乗り物といった象徴は、単なる飾りではなく力関係の表明でもあります。取引先や提携相手が肩書きや儀礼で自己主張を始めたとき、その背後にある不満を読み取ることが大切だと教えてくれます。

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