司馬法 / 嚴位
人有勝心,惟敵之視;人有畏心,惟畏之視。
書き下し
人に勝心有れば、惟(た)だ敵をこれ視る。人に畏心有れば、惟だ畏をこれ視る。
現代語訳
人は勝とうとする心があれば、ひたすら勝機だけが目に入る。人は恐れる心があれば、ひたすら恐ろしいものだけが目に入る。
解説
人は勝とうという心を持てば、目の前の状況の中に勝機や好機ばかりが見えてくる。反対に恐れる心を持てば、同じ状況の中に恐ろしい材料ばかりが目につくようになる。見えているものが違うのではなく、心の持ちようが見え方そのものを決めているのである。難しい仕事や苦手な相手との対話に臨むとき、自分が今どちらの心で状況を眺めているかを問い直す価値がある。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
心理認知勝心畏心
関連する章句
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司馬法・用眾危うくして其の懼るるを観、静かにして其の怠るを観、動きて其の疑うを観、襲いて其の治まるを観る。
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司馬法・嚴位凡そ戦いは、其の微静を撃ち、其の強静を避く。其の倦労を撃ち、其の閑窕を避く。其の大懼を撃ち、其の小懼を避く。
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司馬法・嚴位両心交々定まり、両利一の若く、両ながら之が職を為し、惟だ権もて之を視る。凡そ戦いは、軽を以て軽を行えば則ち危うし。重を以て重を行えば則ち功無し。軽を以て重を行えば則ち敗る。重を以て軽を行えば則ち戦う。故に戦いは相軽重を為す。舎には甲兵を謹み、行には陣して行列し、戦いには進止を謹む。
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司馬法・嚴位凡そ戦の道は、位は厳ならんことを欲し、政は栗(りつ)ならんことを欲し、力は窕(ゆとり)あらんことを欲し、気は閑(しずか)ならんことを欲し、心は一ならんことを欲す。
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