司馬法 / 天子之義
教極省則民興良矣。
書き下し
教え極めて省(はぶ)かば則ち民良に興らん。
現代語訳
教えを極めて簡略にすれば、民はかえって自ら善に向かうものである。
解説
教えを細かく縛りつけるのではなく極めて簡略にすれば、人はかえって自ら進んで善い方向に向かうという警句である。あれもこれもと規則や指図を重ねるほど、人は指示を待つばかりになり、自分で考えて動く力を失っていく。子育てでも指導でも、要点だけを示して後は任せる余白を残すことが、相手の自発性を引き出す近道になるという逆説を示している。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
簡素自発性過剰統制
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司馬法・天子之義古の民を教うるや、必ず貴賤の倫経を立て、相陵(しの)がざらしむ。徳義相踰えず、材技相掩わず、勇力相犯さず。故に力同じくして意和す。古は、国容は軍に入らず、軍容は国に入らず、故に徳義相踰えず。上は伐(ほこ)らざるの士を貴ぶ、伐らざるの士は、上の器なり。苟(いやしく)も伐らざれば則ち求むること無く、求むること無ければ則ち争わず。国中の聴は、必ず其の情を得、軍旅の聴は、必ず其の宜を得、故に材技相掩わず。命に従うを士の上賞と為し、命を犯すを士の上戮と為す、故に勇力相犯さず。既に其の民を教うるを致し、然る後に謹んで選びて之を使う。事極めて修まれば則ち百官給(た)る。
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司馬法・天子之義軍旅は舒(じょ)を以て主と為す、舒なれば則ち民力足る。
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司馬法・天子之義習貫成れば則ち民俗を体す。教化の至りなり。古は、奔るを逐うこと遠からず、緩を縦(お)うこと及ばず。遠からざれば則ち誘い難く、及ばざれば則ち陥れ難し。