説苑 / 說叢
道微而明,淡而有功。非道而得,非時而生,是謂妄成。得而失之,定而復傾。
書き下し
道は微にして明らかに、淡にして功有り。道に非ずして得、時に非ずして生ずる、是を妄成と謂う。得て之を失い、定まりて復た傾く。
現代語訳
道は目立たず微かでありながら明らかであり、あっさりとしていながらも効果がある。正しい道によらずに何かを得たり、正しい時機によらずに何かを生じさせたりすることを、「妄成(いい加減な成功)」という。そのようにして得たものは結局失われ、定まったかに見えたものもまた再び傾いてしまう。
解説
「道」の本質と、それに反した「妄成」との対比を通じて、正当な手段と時機による達成の重要性を説く章である。道は派手さこそないが確実に機能するという表現は、地道で目立たない努力こそが真の成果につながるという教えを示している。一方、正しい手段や適切な時機を経ずに得た成功は「妄成」であり、たとえ一時的に手に入れても、その基盤が脆弱であるためいずれ失われ、崩れ去ってしまう。近道や不正な手段で得た成功が長続きしないという指摘は、地道な積み重ねを軽視しがちな現代社会への戒めとなる。
この章句が説くこと
妄成地道な達成正道