説苑 / 說叢
猛獸狐疑不若蜂蠆之致毒也;高議而不可及,不若卑論之有功也。
新字:猛獣狐疑不若蜂蠆之致毒也;高議而不可及,不若卑論之有功也。
書き下し
猛獸の狐疑するは、蜂蠆の毒を致すに若かざるなり。高議にして及ぶべからざるは、卑論の功有るに若かざるなり。
現代語訳
猛獣がためらって決断できずにいるのは、蜂やさそりが確実に毒を与えることに及ばない。高尚な議論をして誰も実行できないようなものは、平易な議論をして実際に功績をあげることに及ばない。
解説
力の大きさよりも確実な実行力を重んじる短い一句である。猛獣ほどの力を持ちながら決断力に欠ける者は、小さな蜂やさそりの確実な一撃にすら及ばないという比喩は痛烈であり、能力や地位の大きさだけでは何の意味も持たず、実際に行動し結果を出すことこそが価値であるという教えを鮮やかに示す。同様に、高尚で難解な理論を語るだけで誰も実践できないものより、平易でも実際に機能し成果を上げる議論の方が優れているという指摘は、理論偏重に陥りがちな現代の議論のあり方への戒めともなる。
この章句が説くこと
実行力決断平易な功
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