説苑 / 說叢
曾子曰:「狎甚則相簡也,莊甚則不親;是故君子之狎足以交懽,莊足以成禮而已。」
新字:曽子曰:「狎甚則相簡也,荘甚則不親;是故君子之狎足以交懽,荘足以成礼而已。」
書き下し
曾子曰く、「狎ること甚だしければ則ち相簡す。莊なること甚だしければ則ち親しまず。是の故に君子の狎は以て懽を交うるに足り、莊は以て禮を成すに足るのみ。」
現代語訳
曾子は言った。「馴れ親しみすぎると互いを軽んじるようになる。厳格すぎると親しみが持てなくなる。だから君子のなれ親しみ方は、喜びを分かち合うのに十分な程度にとどめ、厳格さは礼儀を成り立たせるのに十分な程度にとどめるだけでよい。」
解説
親しさと厳格さのバランスを説く章である。馴れ合いが過ぎれば互いへの敬意を失い、厳格さが過ぎれば心の距離が生まれるという両極端への戒めは、人間関係の機微を的確に捉えている。上司と部下、あるいは友人同士の関係においても、適度な親しみやすさと適度な規律・礼儀を両立させることが、良好で持続的な関係を築く鍵となる。過度なフレンドリーさも過度な堅苦しさも、いずれも関係を損なうという中庸の知恵は、現代のマネジメントやチームビルディングにおいても重要な指針となる。
この章句が説くこと
中庸親疎礼節
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