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説苑 / 說叢

萬物得其本者生,百事得其道者成;道之所在,天下歸之;德之所在,天下貴之;仁之所在,天下愛之;義之所在,天下畏之。屋漏者民去之,水淺者魚逃之,樹高者鳥宿之,德厚者士趨之,有禮者民畏之,忠信者士死之。衣雖弊,行必脩;頭雖亂,言必治。時在應之,為在因之;所伐而當其福五之;所伐不當其禍十之。

新字:万物得其本者生,百事得其道者成;道之所在,天下帰之;徳之所在,天下貴之;仁之所在,天下愛之;義之所在,天下畏之。屋漏者民去之,水浅者魚逃之,樹高者鳥宿之,徳厚者士趨之,有礼者民畏之,忠信者士死之。衣雖弊,行必脩;頭雖乱,言必治。時在応之,為在因之;所伐而当其福五之;所伐不当其禍十之。

書き下し

萬物其の本を得る者は生じ、百事其の道を得る者は成る。道の在る所、天下之に歸す。德の在る所、天下之を貴ぶ。仁の在る所、天下之を愛す。義の在る所、天下之を畏る。屋漏るる者は民之を去り、水淺き者は魚之に逃げ、樹高き者は鳥之に宿り、德厚き者は士之に趨り、禮有る者は民之を畏れ、忠信なる者は士之に死す。衣弊ると雖も、行は必ず脩む。頭亂ると雖も、言は必ず治む。時は之に應ずるに在り、為は之に因るに在り。伐つ所にして其の福に當たれば五たびす。伐つ所にして當たらざれば其の禍十たびす。

現代語訳

あらゆる物事はその根本を得れば生じ、あらゆる事柄はその正しい道を得れば成し遂げられる。道のあるところには天下の人々が帰服し、徳のあるところには天下の人々がそれを貴び、仁のあるところには天下の人々がそれを愛し、義のあるところには天下の人々がそれを畏れる。雨漏りのする家からは民は去り、水の浅い淵からは魚は逃げ、高い木には鳥が宿り、徳の厚い者には士人が集まり、礼のある者を民は敬い畏れ、忠信な者のためには士人は命を捧げる。衣服がぼろぼろでも行いは必ず正しく整え、頭髪が乱れていても言葉は必ず筋道立てる。時勢にはそれに応じることが大切であり、行動にはそれに従うことが大切である。物事を為すにあたりその福に当たれば五倍の利があり、当たらなければその禍は十倍になる。

解説

根本を大切にする者が栄えるという原理を、家・水・木・人という身近な比喩を連ねて印象づける章である。「衣弊ると雖も、行は必ず脩む」という一文は、外見の貧しさに関わらず内面の規律は保つべきだという教えであり、逆境にあっても品位を失わない姿勢の大切さを説く。徳や仁義といった内実を備えることが、結果として人や機会を引き寄せるという構造は、目先の体裁を整えることに汲々とする現代人への戒めともなる。中身を磨くことこそが、長期的な信頼と支持を集める最も確実な道である。

この章句が説くこと

根本内実

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