説苑 / 說叢
天道布順,人事取予;多藏不用,是謂怨府,故物不可聚也。
新字:天道布順,人事取予;多蔵不用,是謂怨府,故物不可聚也。
書き下し
天道は順を布き、人事は取予す。多く藏して用いざる、是を怨府と謂う。故に物は聚むべからざるなり。
現代語訳
天の道は自然な順序を行き渡らせ、人の営みは物を取ったり与えたりすることにある。多くを蓄えて使わないでいることを「怨みの府(蔵)」という。だから財物はいたずらに貯め込むべきではないのである。
解説
蓄財に対する戒めを説く章である。物を溜め込むだけで人に分け与えず活用しないことは、単なる浪費以上に、周囲の怨みを蓄積する行為に等しいと断じている点が鋭い。富や資源、あるいは情報や権限であっても、独占して動かさなければ、それ自体が不満や反感の温床となる。現代の組織においても、資源や機会を抱え込んで循環させないリーダーは、知らぬ間に「怨府」を築いていることになる。持てるものを適切に流通させ、分かち合う姿勢こそが信頼を保つ鍵である。
この章句が説くこと
蓄財分与怨府
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