説苑 / 敬慎
單快曰:「國有五寒,而冰凍不與焉;一曰政外,二曰女厲,三曰謀泄,四曰不敬卿士而國家敗,五曰不能治內而務外;此五者一見,雖祠無福,除禍必得,致福則貸。」
新字:単快曰:「国有五寒,而冰凍不与焉;一曰政外,二曰女厲,三曰謀泄,四曰不敬卿士而国家敗,五曰不能治内而務外;此五者一見,雖祠無福,除禍必得,致福則貸。」
書き下し
単快曰わく、「国に五寒有り、而して氷凍は与らず。一に曰わく政外、二に曰わく女厲、三に曰わく謀泄、四に曰わく卿士を敬わずして国家敗る、五に曰わく内を治むる能わずして外に務む。此の五者一たび見われば、祠すと雖も福無く、禍を除くこと必ず得ん、福を致さば則ち貸さん」と。
現代語訳
単快は言った、「国には五つの寒さがあるが、それは冬の氷や霜のこととは関係がない。一つには政治が外に向きすぎること、二つには女性による災い、三つには謀略が漏れること、四つには卿や士を敬わず国家が敗れること、五つには内政を治める能力がないのに外征に務めることである。この五つのうち一つでも表れれば、いくら祭祀を行っても福はなく、禍を除くことは必ず起こるだろう。福を求めても、それは禍と相殺されるだけだろう」と。
解説
単快が挙げる五寒は、いずれも自然の脅威ではなく統治者自身が招く人為的な危機であり、外交への傾倒、内部の乱れ、機密の漏洩、人材軽視、内政の欠如という五点は、国家運営に限らずあらゆる組織の失敗要因として読み替えられる。特に興味深いのは、これらの兆候が一つでも表れれば、どれほど神仏に祈っても福は得られないと断じている点であり、根本的な組織運営の欠陥を放置したまま形式的な対策や願掛けに走ることの空しさを鋭く指摘している。現代の組織でも、内部統制や人材配置に構造的な問題を抱えたまま、表面的な施策やスローガンで乗り切ろうとする姿勢が、同じ轍を踏むことになりかねない。
この章句が説くこと
国の五寒内政の軽視形式的な祈願の空しさ
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