論語 / 憲問篇
子曰:「孟公綽,爲趙、魏老則優,不可以爲滕、薛大夫。」
新字:子曰:「孟公綽,為趙、魏老則優,不可以為滕、薛大夫。」
書き下し
子曰く、孟公綽は、趙・魏の老と為らば則ち優なり。以て滕・薛の大夫と為す可からず。
現代語訳
先生がおっしゃった。「孟公綽は、趙氏や魏氏のような大家の家老になるなら余裕をもって務まる。しかし滕や薛のような小国の大夫にすることはできない。」
解説
大きな家の家老は務まるが、小国の大夫は務まらない、という評価である。直感に反する。大国のほうが難しそうに思えるからだ。だが実際は逆で、大家の家老は既に整った組織を維持する仕事であり、小国の大夫は限られた資源で外交も内政も自ら切り回す仕事だった。求められる能力の種類が違う。人材配置の判断として、この視点は重要である。規模の大小で難易度を測ると、間違える。大きな組織で高い評価を得た人が、小さな組織で通用しないことは珍しくない。大組織では仕組みと部下が能力を補うが、小組織では全部を自分でやる。逆もまた然りで、小回りの利く人が大組織で機能しないこともある。孔子は孟公綽の人柄を否定していない。向く場所と向かない場所を言っただけである。
この章句が説くこと
適材適所規模能力配置孟公綽
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