論語 / 泰伯篇
子曰:「興於詩,立於禮,成於樂。」
新字:子曰:「興於詩,立於礼,成於楽。」
書き下し
子曰く、詩に興り、礼に立ち、楽に成る。
現代語訳
先生がおっしゃった。「詩によって心を奮い立たせ、礼によって身を立て、楽によって完成する。」
解説
孔子が示した人間形成の三段階である。詩は感情を動かし、礼は行動に形を与え、楽は全体を調和させる。順序に必然性がある。まず心が動かなければ何も始まらない。動いただけでは形にならないので、礼で型に入れる。型に入ったままでは硬いので、最後に調和が要る。教育の設計としてよくできている。組織の育成に置き換えても示唆がある。多くの研修は礼から始まる。手順、規則、型。これは効率がよいが、心が動いていない人に型だけ与えると、動作は覚えても意味が残らない。逆に感動だけで終わる研修も多く、これは興のまま立に進まない。そして最後の成、つまり全体が滑らかに動く段階まで面倒を見る仕組みは、ほとんど存在しない。三つ揃って初めて人は仕上がる。
この章句が説くこと
詩礼楽人間形成段階育成順序
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