論語 / 述而篇
子之所愼:齊、戰、疾。
新字:子之所慎:斉、戦、疾。
書き下し
子の慎む所は、斉・戦・疾なり。
現代語訳
先生が慎重に扱われたのは、斎戒と、戦争と、病気であった。
解説
孔子が特に神経を使った三つを、弟子が列挙した記録である。斎戒は祭祀の前の心身の清め、戦は国の存亡、疾は自分と人の命。共通するのは、失敗したときに取り返しがつかないという点だ。孔子は多くの物事に柔軟だったが、この三つには構えを変えた。すべてに全力を注ぐのではなく、不可逆なものだけに慎重さを集中させる。実務家にとって有益な考え方である。日々の判断のほとんどは、間違えてもやり直せる。やり直せる判断に時間をかけすぎると、本当に取り返しのつかない判断が手薄になる。資金繰り、人の採用と解雇、安全、健康。自分にとっての三つを言葉にしておくと、慎重さを配る先が定まる。慎重さは総量が限られた資源であり、均等に配ると、どこにも効かない。
この章句が説くこと
慎重不可逆優先順位斎戦疾配分
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