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驢鞍橋 / 卷下

夜話の次曰く、今時濟家の風は、如何にもけわいすまして打上り、上手に成りて居らるる間、何としても佛法起り難たかるべし。後來必す曹洞宗の土田夫の家風より法起ること有るべしと也。

新字:夜話の次曰く、今時済家の風は、如何にもけわいすまして打上り、上手に成りて居らるる間、何としても仏法起り難たかるべし。後来必す曹洞宗の土田夫の家風より法起ること有るべしと也。

書き下し

夜話の次曰く、今時済家の風は、如何にもけわいすまして打上り、上手に成りて居らるる間、何としても仏法起り難たかるべし。後来必す曹洞宗の土田夫の家風より法起ること有るべしと也。

現代語訳

夜話のついでに言われた。今どきの臨済の家風は、いかにも化粧をすましたように高くとまり、上手になっておられるので、どうしても仏法は起こりにくいだろう。後の世には、必ず曹洞宗の土くさい農夫の家風から法が起こることがあるだろう、と。

解説

今の臨済宗は、化粧をすましたように取り澄まし、洗練されて上手になりすぎているので、そこから仏法が興ることは難しい、と正三は言う。むしろ土にまみれた農夫のような素朴な曹洞宗の家風から、将来きっと法が興る、と。洗練されすぎた組織や文化は活力を失い、泥臭い現場から新しい力が生まれる。臨済将軍・曹洞土民という言葉を踏まえた、組織の盛衰を見通す鋭い予言である。

この章句が説くこと

臨済宗曹洞宗家風洗練泥臭さ組織の盛衰

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