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驢鞍橋 / 卷上

一日去る寺にて無緣の亡者を弔ふを見て曰く。江戶の寺にては無緣の者を弔ふ事、大なる功德なり。是れに依つて亦如何なる難をも滅すべしと也。

新字:一日去る寺にて無縁の亡者を弔ふを見て曰く。江戸の寺にては無縁の者を弔ふ事、大なる功徳なり。是れに依つて亦如何なる難をも滅すべしと也。

書き下し

一日去る寺にて無縁の亡者を弔ふを見て曰く。江戸の寺にては無縁の者を弔ふ事、大なる功徳なり。是れに依つて亦如何なる難をも滅すべしと也。

現代語訳

ある日、ある寺で縁のない亡者を弔うのを見て言われた。江戸の寺で、縁のない者を弔うことは、大きな功徳である。これによって、またどんな災難をも滅すことができるだろう、と。

解説

身寄りのない死者を弔う寺の営みを、正三は大きな功徳だと称える。人の出入りが多く、身寄りのない人も多かった江戸の町で、誰にも弔われない死者を悼むことの意味は大きかった。見返りのない相手に心を尽くすことこそ功徳であり、それが災いを遠ざける、と。今日の都市でも、孤独死や身寄りのない人への支援は重い課題である。誰にも顧みられない人に手を差し伸べることの尊さを伝える短い条である。

この章句が説くこと

無縁仏弔い功徳孤独江戸慈悲

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