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驢鞍橋 / 卷上

夜話に曰く、初心の者は思ふ處には離れ離れて、心を時々に改め行くが好き也。何としても覺えずそこそこに落ちて居る物と也。

新字:夜話に曰く、初心の者は思ふ処には離れ離れて、心を時々に改め行くが好き也。何としても覚えずそこそこに落ちて居る物と也。

書き下し

夜話に曰く、初心の者は思ふ処には離れ離れて、心を時々に改め行くが好き也。何としても覚えずそこそこに落ちて居る物と也。

現代語訳

夜話で言われた。初心の者は、思うところから離れ離れして、心をそのつど改めていくのがよい。どうしても、知らず知らずのうちに、あちこちに落ちているものである、と。

解説

初心のうちは、一つの思いにとどまらず、そのつど心を改めて離れていくのがよい、と正三は言う。気づかないうちに、心はあちこちの思いに落ち込んでいるからだ。一度決めた心構えを保ち続けられると思わず、落ちていることに気づいては戻す、その繰り返しこそが修行だという。集中が途切れることを失敗と考えず、気づいて戻ることを習慣にするという考え方は、今日の注意の訓練にもそのまま通じる短い教えである。

この章句が説くこと

初心心を改める気づき注意習慣修行

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