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李衛公問対 / 卷中

其卿之謂乎?」靖曰:「漢光武平赤眉,入賊營中,案行,賊曰:

新字:其卿之謂乎?」靖曰:「漢光武平赤眉,入賊営中,案行,賊曰:

書き下し

其れ卿の謂(いひ)か。」靖曰く、「漢の光武赤眉を平らぐるに、賊の営中に入りて、案行す。賊曰く、

現代語訳

(太宗が言った。)それはまさに卿のことを言うのであろうか。」李靖は言った。「漢の光武帝(後漢の初代皇帝劉秀)が赤眉(新末の農民反乱軍)を平定したとき、降った賊の陣営の中に入って、見回った。賊たちは言った。

解説

太宗が古人の言葉を引いて李靖の度量を称えたのを受け、李靖はそれを自分の手柄とせず、光武帝の故事へと話をそらす。光武帝は降伏した赤眉の軍の陣営に、わずかな供回りで入って見回った。降ったばかりの相手を疑わずに懐に入る振る舞いが、相手の心をつかんだという逸話で、赤心を推して人の腹中に置くという言葉で知られる。賞賛をそのまま受け取らず、より大きな先例に譲る李靖の姿勢には、主君の前で功を誇らない臣下の処世も表れている。人を信じて懐に入る者だけが、相手の本心からの帰服を得られる。それは今日の組織の統合や和解にも通じる。

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