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宋名臣言行録 / 後集巻十四・徐積

先生一日升堂訓諸生曰諸君欲為君子而使勞已之力費已之財如此而不為猶之可也不勞巳之力不費巳之財何不為君子鄉人賤之父母患之如此而不為猶之可也父母欲之鄉人榮之何不為君子

新字:先生一日升堂訓諸生曰諸君欲為君子而使労已之力費已之財如此而不為猶之可也不労巳之力不費巳之財何不為君子郷人賤之父母患之如此而不為猶之可也父母欲之郷人栄之何不為君子

書き下し

先生一日堂に升りて諸生に訓して曰く、諸君君子と爲らんと欲して、己の力を勞し己の財を費やさしむ。此くの如くして爲さざるは猶お之れ可なり。己の力を勞せず己の財を費やさず。何ぞ君子と爲らざる。鄉人之を賤しみ父母之を患う。此くの如くして爲さざるは猶お之れ可なり。父母之を欲し鄉人之を榮とす。何ぞ君子と爲らざる、と。

現代語訳

徐積はある日、講堂に上がって学生たちに訓じて言った。「諸君が君子になろうとすると、自分の力を使い、自分の財産を費やさねばならない。そういうことなら、やらないというのもまだ通る。だが、自分の力を使うわけでもなく、自分の財産を費やすわけでもない。それならなぜ君子にならないのか。郷里の人がこれを賤しみ、父母がこれを心配する。そういうことなら、やらないというのもまだ通る。だが、父母がそれを望み、郷里の人がそれを誉れとする。それならなぜ君子にならないのか」。

解説

やらない理由を、先に二つ想定して並べています。費用と、まわりの反対です。自分の力を使い、自分の財産を費やさねばならない。そういうことなら、やらないというのもまだ通る。そのうえで現実を突きつけました。自分の力を使うわけでもなく、自分の財産を費やすわけでもない。それならなぜ君子にならないのか。言い訳になりそうなものを全部消してから、同じ問いを二度置いています。残るのは、やる気だけです。

この章句が説くこと

諸君君子と為らんと欲して己の力を労し己の財を費やさしむ己の力を労せず己の財を費やさず何ぞ君子と為らざる鄉人之を賤しみ父母之を患う郷人之を賤しみ父母之を患う父母之を欲し鄉人之を栄とす何ぞ君子と為らざる父母之を欲し郷人之を栄とす何ぞ君子と為らざる

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