宋名臣言行録 / 後集巻十四・徐積
初從安定胡先生學潛心力行不復仕進自言初見安定先生退頭容少偏安定厲聲云頭容直積因自思不獨頭容心亦要直也自此不敢有邪心
新字:初従安定胡先生学潜心力行不復仕進自言初見安定先生退頭容少偏安定厲声云頭容直積因自思不独頭容心亦要直也自此不敢有邪心
書き下し
初め安定胡先生に從いて學ぶ。心を潛め力行し、復た仕進せず。自ら言う、初め安定先生に見え、退くに頭容少しく偏す。安定厲聲して云う、頭容は直かれ、と。積因りて自ら思う、獨り頭容のみならず、心も亦た直きを要す、と。此れより敢えて邪心有らず。
現代語訳
初め、胡瑗(安定先生)に従って学んだ。心を沈めて努めて実行し、それきり仕官しなかった。自分でこう言っている。初めて胡先生にお目にかかり、退出するときに頭の構えが少し傾いていた。胡先生は声を厳しくして言われた。「頭の構えはまっすぐに」。私はそこで自分で考えた。頭の構えだけではない、心もまたまっすぐでなければならないのだ、と。これ以来、あえて邪な心を持たなくなった。
解説
叱られたのは、姿勢の一点でした。**頭の構えはまっすぐに。**そこで直して終われば、それきりです。この人は言葉を移しました。**頭の構えだけではない、心もまたまっすぐでなければならないのだ。**外形の注意を、自分で内側に翻訳しています。師が言った以上のことを、自分で足した。だから一度の注意が生涯続きました。**これ以来、あえて邪な心を持たなくなった。**
この章句が説くこと
初め安定胡先生に従いて学ぶ心を潜め力行す初め安定先生に見え退くに頭容少しく偏す安定厲声して云う頭容は直かれ独り頭容のみならず心も亦た直きを要す注意姿勢
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『宋名臣言行録』前集巻十・胡瑗先生、尤も患う、隋唐以來、仕進に文詞を尚びて經業を遺て、苟くも禄利に趨るを。蘇・湖二州の教授と爲るに及び、條約を嚴にして、身を以て之に先んず。大暑と雖も必ず公服して終日、以て諸生に見ゆ。經を解して要義有るに至れば、懇懇として諸生の爲に、其の己を治めて而る後に人を治むる所以の者を言う。學徒千數、日月に刮劘し、文章を爲るに皆經義を傳え、必ず理を以て勝る。其の師説を信じ、行實を敦く尚ぶ。後、太學と爲るや、四方之に歸し、庠舍容るる能わず、旁ら歩軍の居を拓きて以て之を廣む。五經の異論、弟子之を記して、目して胡氏口義と爲す。
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