宋名臣言行録 / 後集巻十四・陳襄
判尚書祠部遇權貴人奏乞寺觀名額且度僧人道士公堅執著令不為行因奏言近年以来自宫闈宦官以及要近一例陳乞葢秉政大臣不為陛下愛惜典刑首為凟亂所有詔令未敢奉行
新字:判尚書祠部遇権貴人奏乞寺観名額且度僧人道士公堅執著令不為行因奏言近年以来自宮闈宦官以及要近一例陳乞葢秉政大臣不為陛下愛惜典刑首為凟乱所有詔令未敢奉行
書き下し
尚書祠部を判す。權貴人の寺觀の名額を奏乞し、且つ僧人道士を度せんとするに遇う。公堅く著令を執りて爲に行わず。因りて奏言す、近年以来、宮闈宦官より以て要近に及ぶまで、一例に陳乞す。蓋し秉政の大臣、陛下の爲に典刑を愛惜せず、首として凟亂を爲す。有る所の詔令、未だ敢えて奉行せず、と。
現代語訳
尚書祠部の事務を裁いた。権勢のある人が、寺や道観の額を賜るよう願い出て、そのうえ僧や道士を得度させようとする件に出会った。陳襄は定められた法令を固く守って、そのためには実行しなかった。そこで上奏して言った。「近年以来、後宮や宦官から要職の側近にいたるまで、一様に願い出ております。そもそも政を執る大臣が、陛下のために法の定めを惜しまず、真っ先に汚し乱しております。下されました詔令については、まだあえて執行しておりません」。
解説
上からの命令を、執行せずに止めた条です。理由の立て方が正面からでした。まず、願い出が例外でなく常態になっていることを示します。後宮や宦官から要職の側近にいたるまで、一様に願い出ております。そして原因を上に置きました。政を執る大臣が、陛下のために法の定めを惜しまず、真っ先に汚し乱しております。下が守れないのは、上が最初に破ったからだ、と。そのうえで結論を短く述べます。まだあえて執行しておりません。
この章句が説くこと
権貴人の寺観の名額を奏乞し且つ僧人道士を度せんとするに遇う公堅く著令を執りて為に行わず近年以来宮闈宦官より以て要近に及ぶまで一例に陳乞す秉政の大臣陛下の為に典刑を愛惜せず首として凟乱を為す法令例外
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