宋名臣言行録 / 後集巻十三・陳瓘
公有斗餘酒量每飲不過五爵雖㑹親戚間有歡適不過大白滿引恐以長飲廢事每日有定課自雞鳴而起終日冩閲不離小齋倦則就枕既寤即興不肯偃仰枕上每夜必置行燈於床側自提就案人或問公何不呼喚使令者公曰起止不時若渉寒暑則必動其念此非可常之道偶吾性安之故不欲以勞人也
新字:公有斗余酒量毎飲不過五爵雖会親戚間有歓適不過大白満引恐以長飲廃事毎日有定課自鶏鳴而起終日冩閲不離小斎倦則就枕既寤即興不肯偃仰枕上毎夜必置行灯於床側自提就案人或問公何不呼喚使令者公曰起止不時若渉寒暑則必動其念此非可常之道偶吾性安之故不欲以労人也
書き下し
公斗餘の酒量有り。每に飲むこと五爵に過ぎず。親戚に會すると雖も、間ミ歡適有るも大白滿引に過ぎず。長飲して事を廢するを恐るればなり。每日定課有り。雞鳴より起き、終日寫閲して小齋を離れず。倦めば則ち枕に就く。既に寤むれば即ち興ち、枕上に偃仰するを肯んぜず。每夜必ず行燈を床側に置き、自ら提げて案に就く。人或いは問う、公何ぞ使令する者を呼喚せざる、と。公曰く、起止時ならず。若し寒暑を渉らば、則ち必ず其の念を動かさん。此れ常とす可きの道に非ず。偶ミ吾が性之に安んず。故に人を勞するを以てするを欲せざるなり、と。
現代語訳
陳瓘は一斗あまりの酒量があった。それでも飲むのは毎回五杯を超えなかった。親戚が集まって、たまに気分がよくなっても、大杯を一杯なみなみと飲む程度にとどめた。長く飲んで仕事を放り出すことを恐れたからである。毎日決まった日課があった。鶏が鳴くころに起き、一日じゅう書き写し読み調べて、小さな書斎を離れなかった。疲れれば枕につく。目が覚めればすぐ起き上がり、枕の上で寝転がっていようとはしなかった。毎晩必ず提灯を寝台のわきに置き、自分でそれを提げて机に向かった。ある人が尋ねた。「どうして召使いをお呼びにならないのですか」。陳瓘は言った。「起きたり休んだりする時刻が決まっていない。もし寒い季節や暑い季節にまたがれば、必ずその者に嫌な思いをさせるだろう。これは長く続けられるやり方ではない。たまたま私の性分がこれで落ち着いている。だから人を煩わせたくないのだ」。
解説
この章句が説くこと
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