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宋名臣言行録 / 後集巻十三・陳瓘

因問之曰君知尊堯所以立名乎葢以神考為堯而以王上為舜也助舜尊堯何謂詆誣時相學術淺短名分之義未甚講求故為人所法使請治尊堯之罪将以結黨固寵也君所得於彼者㡬何乃亦不畏公議干犯名分乎請具申瓘此語瓘将顯就誅戮不必以刑獄相恐悈不待公言畢屢揖公退尋語人曰不敢引其説尚自如此良可畏也繼又幽公於僧舍窘辱百端公安之不以為撓悈亦終不能為害

新字:因問之曰君知尊堯所以立名乎葢以神考為堯而以王上為舜也助舜尊堯何謂詆誣時相学術浅短名分之義未甚講求故為人所法使請治尊堯之罪将以結党固寵也君所得於彼者㡬何乃亦不畏公議干犯名分乎請具申瓘此語瓘将顕就誅戮不必以刑獄相恐悈不待公言畢屡揖公退尋語人曰不敢引其説尚自如此良可畏也継又幽公於僧舎窘辱百端公安之不以為撓悈亦終不能為害

書き下し

因りて之に問いて曰く、君は尊堯の名を立つる所以を知るか。蓋し神考を以て堯と爲し、王上を以て舜と爲すなり。舜を助けて堯を尊ぶ。何ぞ詆誣と謂わんや。時の相は學術淺短にして、名分の義未だ甚だしくは講求せず。故に人の法とする所と爲る。尊堯を治むるの罪を請わしむるは、將に以て黨を結び寵を固めんとするなり。君の彼に得る所の者幾何ぞ。乃ち亦た公議を畏れず名分を干犯するか。請う、具さに瓘の此の語を申せ。瓘は將に顯かに誅戮に就かん。必ずしも刑獄を以て相い恐れしめざれ、と。悈公の言の畢わるを待たず、屢ミ揖して公を退かしむ。尋いで人に語りて曰く、敢えて其の説を引かざるも、尚お自ら此くの如し。良に畏る可きなり、と。繼いで又た公を僧舍に幽し、窘辱百端なり。公之に安んじ、以て撓と爲さず。悈も亦た終に害を爲す能わず。

現代語訳

そこで石悈に問うて言った。「あなたは『尊堯』という名を立てた理由をご存じか。神宗を堯とし、今上を舜としたのです。舜を助けて堯を尊ぶ。どうしてこれを誹謗と言えましょうか。当代の宰相は学問が浅く、名分の義をあまり深く究めていない。だから人に付け込まれているのです。『尊堯集』の罪を裁くよう願い出させるのは、党を結んで寵を固めようとしてのことです。あなたが彼らから得るものは、いかほどですか。それでもなお世の議論を畏れず、名分を犯すのですか。どうか瓘のこの言葉をそのまま上申してください。瓘ははっきりと誅戮に就きます。刑獄をもって脅す必要はありません」。石悈は陳瓘の言葉が終わるのを待たず、しきりに礼をして退出させた。まもなく人に語って言った。「あの説を持ち出す度胸はないが、それでもあの通りだ。まことに恐るべき人だ」。続いてまた陳瓘を僧房に幽閉し、あらゆる手で困らせ辱めた。陳瓘はそれに安んじて、たじろぐことがなかった。石悈もついに危害を加えることができなかった。

解説

書名の意味を、その場で解いて見せています。神宗を堯とし、今上を舜としたのです。舜を助けて堯を尊ぶ。尊んでいるほうの書が、なぜ誹謗になるのか。そのうえで、目の前の相手に損得を問いました。あなたが彼らから得るものは、いかほどですか。取り次ぎ役に、自分の割に合わなさを気づかせています。そして先回りして逃げ道を塞ぎました。どうか瓘のこの言葉をそのまま上申してください。瓘ははっきりと誅戮に就きます。

この章句が説くこと

君は尊堯の名を立つる所以を知るか蓋し神考を以て堯と為し王上を以て舜と為すなり舜を助けて堯を尊ぶ何ぞ詆誣と謂わんや君の彼に得る所の者幾何ぞ乃ち亦た公議を畏れず名分を干犯するか瓘は将に顕かに誅戮に就かん必ずしも刑獄を以て相い恐れしめざれ名分脅し

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