宋名臣言行録 / 後集巻十三・鄒浩
志完修潔有志行記覽該總援茟數千言立就斯可畏者然自視如未足士有一善無貴賤必與之交無逺邇必欲收而取之
新字:志完修潔有志行記覧該総援茟数千言立就斯可畏者然自視如未足士有一善無貴賤必与之交無遠邇必欲収而取之
書き下し
志完は修潔にして志行有り。記覽該總なり。筆を援れば數千言立ちどころに就る。斯れ畏る可き者なり。然れども自ら視ること未だ足らざるが如し。士に一善有らば、貴賤と無く必ず之と交わり、遠邇と無く必ず收めて之を取らんと欲す。
現代語訳
鄒浩は身を修めて清らかであり、志と行いを備えていた。記憶と読書は広く行き渡っていた。筆を執れば数千字がたちどころに出来上がった。これは恐るべきものである。それでいて、自分ではまだ足りないかのように見ていた。士に一つでもよいところがあれば、身分の高い低いを問わず必ずその人と交わり、遠い近いを問わず必ず引き入れて取り立てようとした。
解説
能力を並べたうえで、この人の特徴が次の一行に置かれます。それでいて、自分ではまだ足りないかのように見ていた。数千字を即座に書ける人が、そう見ていた。だから人の集め方も変わります。士に一つでもよいところがあれば、身分の高い低いを問わず必ずその人と交わり。全体で評価していません。一つの善だけを見ています。自分に足りないと思っている人だけが、こういう探し方をします。
この章句が説くこと
志完は修潔にして志行有り記覧該総なり筆を援れば数千言立ちどころに就る然れども自ら視ること未だ足らざるが如し士に一善有らば貴賤と無く必ず之と交わり遠邇と無く必ず収めて之を取らんと欲す謙虚人材
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