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宋名臣言行録 / 後集巻十三・范祖禹

公又上疏曰陛下嗣位幸頼太后以大公至正為心罷王安石惠卿等所造新法而行祖宗舊政故社稷危而復安人心離而後合乃至契丹主亦與宰相議曰南朝行仁宗故事可飭燕京留守使戒邊吏守約束無生事夫以夷狄之情如此則中國人心可知矣太后為陛下立太平之基巳有成效臣願陛下守之以静無所改為恭己以臨之虚心以處之

新字:公又上疏曰陛下嗣位幸頼太后以大公至正為心罷王安石恵卿等所造新法而行祖宗旧政故社稷危而復安人心離而後合乃至契丹主亦与宰相議曰南朝行仁宗故事可飭燕京留守使戒辺吏守約束無生事夫以夷狄之情如此則中国人心可知矣太后為陛下立太平之基巳有成効臣願陛下守之以静無所改為恭己以臨之虚心以処之

書き下し

公又た疏を上りて曰く、陛下位を嗣ぎ、幸いに太后の大公至正を以て心と爲すに頼り、王安石・惠卿等の造る所の新法を罷めて祖宗の舊政を行う。故に社稷危うくして復た安く、人心離れて後に合す。乃ち契丹の主に至るまで亦た宰相と議して曰く、南朝仁宗の故事を行う、燕京留守を飭して邊吏をして約束を守り事を生ずる無からしむ可し、と。夫れ夷狄の情此くの如きを以てすれば、則ち中國の人心知る可きなり。太后陛下の爲に太平の基を立て、已に成效有り。臣願わくは陛下之を守るに靜を以てし、改め爲す所無く、己を恭しくして以て之に臨み、心を虚しくして以て之に處せよ、と。

現代語訳

范祖禹はさらに上疏して言った。「陛下が位を継がれ、幸いにも太后がきわめて公正無私であることを心とされたおかげで、王安石や呂恵卿らの作った新法を廃して祖宗の旧い政に戻されました。だから国家は危うくなってからふたたび安らかになり、人心は離れてから改めて合したのです。そのうえ契丹の君主までが、宰相と議して言いました。『南朝は仁宗の故事に倣って政を行っている。燕京留守に命じて、国境の役人に取り決めを守らせ、事を起こさせないようにするがよい』と。異民族の心持ちがこのようであるのですから、中国の人心のほうは推して知るべきです。太后は陛下のために太平の土台を立てられ、すでに成果が出ております。臣が願いますのは、陛下がこれを静をもって守り、変えることをせず、身を慎んでこれに臨み、心を虚しくしてこれに処されることです」。

解説

内政の評価を、外から取ってきた証拠で裏づけています。しかも相手は敵国でした。**契丹の君主までが、宰相と議して言いました。『南朝は仁宗の故事に倣って政を行っている。国境の役人に取り決めを守らせ、事を起こさせないようにするがよい』と。**敵が警戒をゆるめた、というのがいちばん確かな証拠だ、と。**異民族の心持ちがこのようであるのですから、中国の人心のほうは推して知るべきです。**そのうえで求めたのは、何もしないことでした。**これを静をもって守り、変えることをせず。**

この章句が説くこと

王安石・恵卿等の造る所の新法を罷めて祖宗の旧政を行う社稷危うくして復た安く人心離れて後に合す南朝仁宗の故事を行う燕京留守を飭して辺吏をして約束を守り事を生ずる無からしむ可し臣願わくは陛下之を守るに静を以てし改め為す所無く己を恭しくして以て之に臨め守成外交

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