宋名臣言行録 / 後集巻十二・劉安世
問有何照據則曰先父屏人説来即無的確照據時劉丞相王彦霖巳物故然而其謀本出於蔡京故京猶乞上殿親冩劄爭論不巳
新字:問有何照拠則曰先父屏人説来即無的確照拠時劉丞相王彦霖巳物故然而其謀本出於蔡京故京猶乞上殿親冩劄争論不巳
書き下し
何の照據有るかを問えば、則ち曰く、先父人を屏けて説き来たる、と。即ち的確の照據無し。時に劉丞相・王彦霖已に物故す。然り而して其の謀は本と蔡京より出づ。故に京猶お上殿を乞い、親ら劄を寫して爭論して已まず。
現代語訳
どんな証拠があるのかと問うと、こう答えた。「亡くなった父が、人を遠ざけて話してくれたのです」。つまり確たる証拠はなかった。当時、宰相の劉摯と王巌叟はすでに没していた。それにもかかわらず、この企ては元来、蔡京から出たものである。だから蔡京はなお殿上に上ることを願い、自ら文書を書いて論争をやめなかった。
解説
この獄の核心が、わずか数十字で書かれています。証拠の中身がこれでした。**亡くなった父が、人を遠ざけて話してくれたのです。**話した人は死んでいて、聞いた場に第三者はいない。確かめようがありません。**つまり確たる証拠はなかった。**しかも訴えられた側の二人も、すでに世を去っています。それでも止まりませんでした。**蔡京はなお殿上に上ることを願い、自ら文書を書いて論争をやめなかった。**証拠が無いことは、この件では障害になっていません。
この章句が説くこと
何の照拠有るかを問えば則ち曰く先父人を屏けて説き来たる即ち的確の照拠無し時に劉丞相・王彦霖已に物故す京猶お上殿を乞い親ら劄を写して争論して已まず証拠伝聞
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