宋名臣言行録 / 後集巻十一・蘓頌
公云平生薦舉不知㡬何人惟孟安序朝奉分寜人嵗以雙井一斤為餉知吾無苞苴之饋也
新字:公云平生薦舉不知㡬何人惟孟安序朝奉分寜人歳以双井一斤為餉知吾無苞苴之饋也
書き下し
公云う、平生薦舉すること幾何人なるかを知らず。惟だ孟安序朝奉のみ、分寧の人なり、歲ミ雙井一斤を以て餉と爲す。吾に苞苴の饋無きを知ればなり、と。
現代語訳
蘇頌は言った。「私は生涯に何人を推挙したか分からない。ただ朝奉の孟安序だけが、分寧の人であるが、毎年、双井茶を一斤だけ贈ってくる。私には賄賂の贈り物がないと知っているからである」。
解説
推挙した相手からの贈り物が、ほとんど来なかったという話です。ふつうは逆で、恩を受けた側が届けます。それが来ないのは、受け取らない人だと知られているからでした。**私には賄賂の贈り物がないと知っているからである。**そのうえで、一人だけ例外が挙げられます。**毎年、双井茶を一斤だけ贈ってくる。**双井茶は分寧の名産で、地元の者が贈るには自然な品です。しかも一斤。受け取れる重さに収めてある。断らせない配慮のほうを、蘇頌は覚えていました。
この章句が説くこと
平生薦舉すること幾何人なるかを知らず惟だ孟安序朝奉のみ分寧の人なり歳ミ双井一斤を以て餉と為す吾に苞苴の饋無きを知ればなり推挙贈答
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