宋名臣言行録 / 後集巻十一・王存
公平居恂恂不為詭激之行至有所守確不可奪議論平恕無所向背温公嘗曰並馳萬馬中能駐足者其王存乎
新字:公平居恂恂不為詭激之行至有所守確不可奪議論平恕無所向背温公嘗曰並馳万馬中能駐足者其王存乎
書き下し
公平居恂恂として詭激の行を爲さず。守る所有るに至りては、確として奪う可からず。議論は平恕にして向背する所無し。温公嘗て曰く、萬馬並び馳するの中、能く足を駐むる者は其れ王存か、と。
現代語訳
王存はふだんは慎み深く、奇をてらった激しい振る舞いをしなかった。だが守るべきものについては、確固として奪い取ることができなかった。議論は公平で寛やかであり、どちらかに与するということがなかった。司馬光はかつて言った。「万頭の馬が並んで駆けていくなかで、足を止めていられる者は、まず王存であろうか」。
解説
曾肇の書いた墓誌からの評です。目立たない人を、二つに分けて書いています。**ふだんは慎み深く、奇をてらった激しい振る舞いをしなかった。**しかし譲らないところがある。**守るべきものについては、確固として奪い取ることができなかった。**そのうえで司馬光の一句が置かれます。**万頭の馬が並んで駆けていくなかで、足を止めていられる者。**勢いに乗って走るのはやさしく、群れが一斉に走っているときに止まるのが難しい。党派で割れた時代の人物評です。
この章句が説くこと
公平居恂恂として詭激の行を為さず守る所有るに至りては確として奪う可からず議論は平恕にして向背する所無し万馬並び馳するの中能く足を駐むる者は其れ王存か人物党派
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