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宋名臣言行録 / 後集巻十・傅堯俞

英宗初即位有疾皇太后同聽政至是上疾平公上書請天子聽政又再疏太后請還政天子未聽久之頗聞内侍任守忠有䜛間語公又上疏太后曰天下之可信者無大於以天下與人亦無大於受天下於人殿下今日誅竄䜛人則慈孝之聲並隆於天下矣於是太后遂還政而逐守忠等

新字:英宗初即位有疾皇太后同聴政至是上疾平公上書請天子聴政又再疏太后請還政天子未聴久之頗聞内侍任守忠有讒間語公又上疏太后曰天下之可信者無大於以天下与人亦無大於受天下於人殿下今日誅竄讒人則慈孝之声並隆於天下矣於是太后遂還政而逐守忠等

書き下し

英宗初め即位して疾有り。皇太后同じく政を聽く。是に至りて上の疾平らぐ。公上書して天子の聽政を請う。又た再び太后に疏して政を天子に還さんことを請う。未だ聽かれず。久しくして頗る内侍任守忠に讒間の語有るを聞く。公又た太后に上疏して曰く、天下の信ず可き者は天下を以て人に與うるより大なるは無し。亦た天下を人より受くるより大なるは無し。殿下今日讒人を誅竄せば、則ち慈孝の聲並びに天下に隆からんと。是に於いて太后遂に政を還し守忠等を逐う。

現代語訳

英宗ははじめ即位して病があった。皇太后がともに政を聴いた。この時に至って天子の病が癒えた。公は上書して天子が政を聴くことを願い出た。また重ねて太后に上疏して、政を天子に返すよう願い出た。まだ聴き入れられなかった。しばらくして、内侍の任守忠に離間する言葉があると聞いた。公はまた太后に上疏して言った。「天下において信じるに足るものは、天下を人に与えることより大きなものはありません。また天下を人から受けることより大きなものはありません。殿下が今日、讒言する者を誅し追放されるなら、慈しみと孝の名声が、あわせて天下に高くなりましょう」。そこで太后はついに政を返し、任守忠らを追放した。

解説

返せ返さないの押し合いから、話を移した上疏です。まず、いま起きていることの大きさを言いました。**天下を人に与えることより大きなものはありません。また天下を人から受けることより大きなものはありません。**与える側と受ける側、どちらも同じ重さで置いている。そのうえで、詰まっている原因を一点に絞りました。**讒言する者を誅し追放されるなら。**母と子が争っているのではない、間に人がいるのだ、と。

この章句が説くこと

英宗初め即位して疾有り皇太后同じく政を聴く公上書して天子の聴政を請う天下の信ず可き者は天下を以て人に与うるより大なるは無し殿下今日讒人を誅竄せば則ち慈孝の声並びに天下に隆からん返政讒言

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