宋名臣言行録 / 後集巻十・韓維
除翰林學士承㫖入對延和殿時京師旱神宗曰久不雨朕夙夜焦勞柰何公曰陛下憂旱傷損膳避殿此乃舉行故事恐不足以應天變書曰惟先格王正厥事願陛下痛自責已下詔廣求直言以開壅蔽大發恩令聽蠲免以和人情
新字:除翰林学士承旨入対延和殿時京師旱神宗曰久不雨朕夙夜焦労柰何公曰陛下憂旱傷損膳避殿此乃舉行故事恐不足以応天変書曰惟先格王正厥事願陛下痛自責已下詔広求直言以開壅蔽大発恩令聴蠲免以和人情
書き下し
翰林學士承㫖を除せられ延和殿に入對す。時に京師旱す。神宗曰く、久しく雨ふらず。朕夙夜焦勞す。柰何と。公曰く、陛下旱を憂えて膳を傷損し殿を避く。此れ乃ち故事を舉行するなり。恐らくは以て天變に應ずるに足らず。書に曰く、惟だ先ず王を格し其の事を正すと。願わくは陛下痛く自ら責め已み、詔を下して廣く直言を求めて以て壅蔽を開き、大いに恩令を發して蠲免を聽して以て人情に和せよと。
現代語訳
翰林学士承旨に任じられ、延和殿で拝謁した。当時、都は旱であった。神宗は言った。「久しく雨が降らない。朕は朝も夜も焦り苦しんでいる。どうすればよいか」。公は言った。「陛下は旱を憂えて食を減らし、正殿を避けておられます。これは先例をそのまま行っているだけです。おそらく天の変異に応えるには足りません。『書』に言います、『まず王を正し、その事を正す』と。どうか陛下、痛切に自ら責めて改め、詔を下して広く率直な言葉を求めて塞がりを開き、大いに恩恵の令を発して免除を許し、人の心を和らげてください」。
解説
天災に対する作法を、形式として切っています。陛下は旱を憂えて食を減らし、正殿を避けておられます。これは先例をそのまま行っているだけです。間違いではありません。ただ、なぞっているだけでは足りない、と。代わりに求めたのは二つでした。詔を下して広く率直な言葉を求めて塞がりを開き。大いに恩恵の令を発して免除を許し。言葉が上がる道を開くことと、実際の負担を軽くすること。どちらも人に効きます。
この章句が説くこと
時に京師旱す久しく雨ふらず朕夙夜焦労す陛下旱を憂えて膳を傷損し殿を避く此れ乃ち故事を舉行するなり恐らくは以て天変に応ずるに足らず詔を下して広く直言を求めて以て壅蔽を開き大いに恩令を発して蠲免を聴す旱形式
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