宋名臣言行録 / 後集巻十・韓絳
至是上手札取之公具錄以進上令學士草詔訪問既進入上以未見哀痛惻怛之意手定詔藁密封示公令公潤色以進用以咨訪焉王荆公領條例司深以公言為然遂推廣衙前之法以及它役
新字:至是上手札取之公具録以進上令学士草詔訪問既進入上以未見哀痛惻怛之意手定詔藁密封示公令公潤色以進用以咨訪焉王荆公領条例司深以公言為然遂推広衙前之法以及它役
書き下し
是に至りて上手札もて之を取る。公具さに錄して以て進む。上學士をして詔を草して訪問せしむ。既に進み入るや、上未だ哀痛惻怛の意を見ざるを以て、手ずから詔藁を定め、密封して公に示し、公をして潤色して進めしめ、以て焉に咨訪す。王荊公條例司を領し、深く公の言を以て然りと爲す。遂に衙前の法を推し廣めて以て它の役に及ぼす。
現代語訳
この時に至って、天子は自筆の書付でこれを取り寄せた。公は詳しく書き記して差し上げた。天子は学士に詔を起草させて諮問させた。それが進上されると、天子はそこに痛み憐れむ心が見えないとして、自ら詔の草案を定め、密封して公に示し、公に手を入れて差し上げさせ、そのうえで諮問した。王安石は条例司を統轄しており、深く公の言をもっともだとした。そのまま衙前の法をおし広めて、他の役にも及ぼした。
解説
詔の草案が突き返された理由が、内容の誤りではありませんでした。**天子はそこに痛み憐れむ心が見えないとして。**同じ趣旨でも、書きぶりで届き方が変わります。役の重さに苦しむ民に向けた文書です。そして直させ方が丁寧でした。**自ら詔の草案を定め、密封して公に示し、公に手を入れて差し上げさせ。**天子が下書きを作り、担当が仕上げる。名を伏せたまま、書き直しの往復ができています。
この章句が説くこと
是に至りて上手札もて之を取る公具さに録して以て進む上未だ哀痛惻怛の意を見ざるを以て手ずから詔藁を定む密封して公に示し公をして潤色して進めしむ王荊公深く公の言を以て然りと為し遂に衙前の法を推し広めて以て它の役に及ぼす詔情
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