宋名臣言行録 / 後集巻十・韓絳
公在三司時議欲使官户量出免役錢兼并之家計田頃承役唯存鄉役及弓手之外並與蠲除單丁女戸在第一等者亦量納役錢其錢一切以免役錢雇召如此即不限田而官戸兼并之家不敢過制以貪利中人得以置田以為生品官不必充役而無業之民得以應募矣
新字:公在三司時議欲使官戸量出免役銭兼并之家計田頃承役唯存郷役及弓手之外並与蠲除単丁女戸在第一等者亦量納役銭其銭一切以免役銭雇召如此即不限田而官戸兼并之家不敢過制以貪利中人得以置田以為生品官不必充役而無業之民得以応募矣
書き下し
公三司に在りし時、議して官戸をして量りて免役錢を出さしめ、兼并の家は田頃を計りて役を承け、唯だ鄉役及び弓手を存するの外は並びに蠲除を與え、單丁・女戸の第一等に在る者も亦た量りて役錢を納れしめんと欲す。其の錢は一切免役錢を以て雇召す。此くの如くんば即ち田を限らずして官戸兼并の家は敢えて制を過ぎて以て利を貪らず。中人は以て田を置きて以て生を爲すを得、品官は必ずしも役に充てられずして無業の民は以て募に應ずるを得ん。
現代語訳
公が三司にいたとき、議して、官の家にも見合った免役銭を出させ、田を抱え込む家は田の面積を計って役を負い、ただ郷役および弓手を残すほかはすべて免除を与え、独り者や女の戸で第一等にある者にも見合った役銭を納めさせようとした。その銭はすべて免役銭として雇い入れに充てる。こうすれば、田の広さを制限しなくとも、官の家や田を抱え込む家が、限度を越えて利を貪ることをしなくなる。中くらいの人は田を持って暮らしを立てられ、位のある官は必ずしも役に当てられず、職のない民は募集に応じられるようになる。
解説
土地の集中を、上限を決めずに抑える設計です。田の広さを制限しなくとも、官の家や田を抱え込む家が、限度を越えて利を貪ることをしなくなる。面積に応じて負担が増えるので、抱えるほど得にならなくなる。禁じるのではなく、割に合わなくする。そして生まれた銭が、そのまま人を雇う原資になります。職のない民は募集に応じられるようになる。避けたい人と、働きたい人が、同じ仕組みでつながっています。
この章句が説くこと
議して官戸をして量りて免役銭を出さしむ兼并の家は田頃を計りて役を承く此くの如くんば即ち田を限らずして官戸兼并の家は敢えて制を過ぎて以て利を貪らず品官は必ずしも役に充てられずして無業の民は以て募に応ずるを得ん役銭設計
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