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宋名臣言行録 / 後集巻九・曾肇

公嘗奏言近世帝王善為治者莫如唐太宗善言治者莫如唐陸䞇太宗貞觀之治論者謂庶幾成康史官掇其大者别為一書謂之貞觀政要陸䞇事唐徳宗知無不言言無不盡要其歸必本於帝王之道必稽於六藝之文此二書雖一代之文章實百王之龜鑑願陛下取此二書置之座右留神省覧發言行事以此為凖庶幾聖德有補萬一

新字:公嘗奏言近世帝王善為治者莫如唐太宗善言治者莫如唐陸䞇太宗貞観之治論者謂庶幾成康史官掇其大者別為一書謂之貞観政要陸䞇事唐徳宗知無不言言無不尽要其帰必本於帝王之道必稽於六芸之文此二書雖一代之文章実百王之亀鑑願陛下取此二書置之座右留神省覧発言行事以此為凖庶幾聖徳有補万一

書き下し

公嘗て奏して言う、近世の帝王善く治を爲す者は唐の太宗に如くは莫し。善く治を言う者は唐の陸贄に如くは莫し。太宗の貞觀の治は論者成康に庶幾しと謂う。史官其の大なる者を掇りて別に一書と爲し、之を貞觀政要と謂う。陸贄唐の德宗に事え、知りて言わざる無く言いて盡くさざる無し。其の歸を要むれば必ず帝王の道に本づき、必ず六藝の文に稽う。此の二書は一代の文章と雖も實に百王の龜鑑なり。願わくは陛下此の二書を取りて之を座右に置き、神を留めて省覽し、言を發し事を行うに之を以て準と爲せ。庶わくは聖德に補うこと萬一有らんと。

現代語訳

公はかつて奏上して言った。「近ごろの帝王で、よく治めた者は唐の太宗に及ぶ者がありません。よく治を語った者は唐の陸贄に及ぶ者がありません。太宗の貞観の治は、論じる者が成王・康王に近いと言います。史官はその大きなものを拾って別に一書とし、これを『貞観政要』といいます。陸贄は唐の徳宗に仕え、知って言わないことがなく、言って尽くさないことがありませんでした。その帰するところを求めれば、必ず帝王の道に基づき、必ず六芸の文に照らしています。この二書は一代の文章とはいえ、実は百代の王の鑑です。どうか陛下、この二書を取って座右に置き、心を留めてご覧になり、言葉を発し事を行うにあたって、これを基準としてください。万一なりとも聖徳の助けになりましょう」。

解説

薦める本を二冊に絞り、しかも役割で分けています。**よく治めた者は唐の太宗に及ぶ者がありません。よく治を語った者は唐の陸贄に及ぶ者がありません。**実際にやった人の記録と、その場で言い続けた人の言葉。片方だけでは足りない、という組み方です。そして読み方まで指定しました。**座右に置き、心を留めてご覧になり、言葉を発し事を行うにあたって、これを基準としてください。**通読ではなく、その都度当てる使い方です。

この章句が説くこと

近世の帝王善く治を為す者は唐の太宗に如くは莫し善く治を言う者は唐の陸贄に如くは莫し此の二書は一代の文章と雖も実に百王の亀鑑なり之を座右に置き言を発し事を行うに之を以て準と為せ帝王書物

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